初給料で買った母へのネックレスの思い出

入社して初めてお給料をもらった日のことは、今でもしっかりと覚えています。

当時は景気が良くて、初給料も良かった時代。
始めて見る大金に興奮したことを覚えています。
カード振り込みになっていて、お給料は明細書を頂くだけでしたが、それを見て本当に嬉しく思いました。
丁度ゴールデンウィークも近く、久々に家に帰ろうと思いましたが手ぶらで帰るのもなと思い、私は家族にプレゼントを買って行くことにしました。
まだ高校生だった妹と中学生だった弟。
それに父母。
お爺ちゃんお婆ちゃん。
皆に一つずつ買って行きました。
母には、ネックレスを購入。
どうしてそれを選んだかと言うと、働いていた母はそれなりに人が集まる行事や出張などあったのに、身につけるアクセサリー的なものを買うゆとりがなく、私もずっと気になっていたからです。
とは言え、ちゃんとしたものであれば、そこそこの値段がするものです。
簡単に買ってあげることはできませんでした。
ですから、母には何かアクセサリーをと思っていたのです。
私が選んだのは、18金の小さな石がいくつかついているネックレス。
お店の人と相談しながら決めた物でした
これなら、お洒落に詳しくない人でも使いやすいですし、着る服を選びませんから良いなと思ったのです。
母はとても喜び、何かある度にいつもそれをつけるようになりました。
母の日も近かったですし、良い親孝行ができたかなと思っています。
ネックレスを喜んでくれたこと、そして初めてお給料を手にした時の感動は、ずっと覚えていたいなと思っています。

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