昔作ったビーズのアクセサリー帳
私は昔アクセサリーを作ることにとてもはまっていた時期がありました。
アクセサリーといっても本当に趣味で作るレベルなので、ただテグスにビーズを通し腕に巻けるようにしただけの簡単なものでした。
しかし、それでも色んなビーズを組み合わせて作るのはとても楽しかったです。
ある時、私がいつものようにそのアクセサリーを腕に巻いていると、友人から同じのを作ってほしいと言われました。
とても驚いたのを覚えています。
とても光栄だったのですが、実は私はとても不器用で最後のテグスの後始末がうまくありません。
こんな下手なアクセサリーを欲しいと言ってくれる人がいるんだと嬉しく思いました。
それからはその子をイメージしたビーズを揃え、夜な夜なビーズを通していました。
できあがったアクセサリーを友人はとても喜んでくれました。
自分の作ったものを喜んでもらうのはこんなに楽しいことなんだとその時知りました。
その後、年齢を重ね、自分でお金を稼ぐようになると次第に貴金属はしっかりしたものを買うようになりました。
だんだん自分で作った不器用なビーズアクセサリーはつけなくなりました。
ある日、私が引越しをするので部屋を片付けていると、そのアクセサリーが出てきました。
少しビーズのツヤがおち、なんだかとても悲しげでした。
私が友人にあげたあのアクセサリーも同じようになっているのだと思います。
ビーズのアクセサリーはこれ以上酸化しないよう、袋に密封してしまいました。
質の良いアクセサリーを買えるようになるのは嬉しいですが、なんだかとても切なくなりました。